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研究テーマ紹介9:中赤外双方向デュアルコムレーザー光源の開発と応用

こんにちは、美濃島研究室の李です!

私は今まで中赤外双方向デュアルコムレーザー光源の開発と応用という研究に携わっていまして、少しこの研究について紹介します。

デュアルコムシステム略図


 近年光コムを用いるデュアルコム分光法は生物、工業、環境科学などの様々な分野で応用されています。わかりやすく説明できますように、まずデュアルコム分光の原理について解釈しておきます。レーザー光源に基づく二つの光コムを利用し、その中の一つの光コムを試料に通し、試料の情報を記録します。この光コムはシグナルコムと呼ばれます。次に試料を通った資料の情報を載せている光コムの信号を解読するため、シグナルコムをリファレンスコムと呼ばれるもう一つの光コムと合わせて、干渉させます。その干渉信号をオシロスコープで検出し、それから検出した干渉信号のデータをフーリエ変換して、信号のスペクトルを還元させます。物質は特性により、吸収できる光の波長成分は其々異なります。従っては、干渉信号のスペクトルを分析することにより、試料の構成成分の種類と分量が分かるようになります。

各波長域のスペクトル図


 近年波長は1000nm-2000nmの近赤外域のデュアルコム分光技術は高解像度、高検出速度、高正確さといった長所を持つため、すでによく発展しました。一方で、近赤外より、多種の有機物が吸収できる波長成分(以下に吸収線という)はほとんど中赤外域にありまして、しかも吸収線も良く観測できるという特徴があります。従っては中赤外域のデュアルコム分光技術は近年段々注目を集めてきまして、近赤外域デュアルコム分光よりもっと幅広く分野で応用されると期待されています。

 といえども、中赤外光は直接に生成することができなく、通常は近赤外光を波長変換にとって中赤外光にします。現在主要な波長変換法として、二色光DFG法とスーパーコンティニュウム法はよく使われています。本研究はその中のスーパーコンティニュウム法で中赤外光を生成しています。


 現時点で中赤外デュアルコム分光法は主にガス検出法として開発されており、続いては今注目されている幾つの中赤外デュアルコムガス検出法の応用を紹介します。


1、健康診断・ウイルス検出

 この応用は主に中赤外デュアルコムを患者の呼気に照射し、その吸収スペクトルにより呼気に含まっている蛋白質の種類と含量を分析します。正常細胞、がん細胞、ウイルスを構成する蛋白質の種類は異なり、それぞれ特有の蛋白質もあります。そのため、呼気に含まる蛋白質の種類と含量を調べることで、患者の健康状態が分かります。従来の生物化学の検出法は主に液体と固体の試料を使い、取得するため時間も手数もかかります。それで、試料を検出するために何十分間ないし何時間がかかり、一式の実験環境と専門的な従事者を要します。一方で、中赤外デュアルコム分光法を使うと、一分間さえもかからなく、一台の分光計を持ちマニュアルがあればだれでも操作することができます。


2、大気環境評価

 近年環境保護は段々各国に重視され、汚染物の検出が必要とされます。そこで中赤外デュアルコム分光法で大気の中に含まっている汚染物を検出することができます。従来法により、局部の少量の空気を試料として化学の手段で分析します。そのため、試料とされる空気はただ局部の状況を表すしかできなく、普遍性が足りません。デュアルコム分光法を利用すると、検出の光路長を何キロでも伸ばすことができ、より全面的な情報を得ることができます。


 中赤外デュアルコム分光法はまだ実験室で開発されている段階にあり、現場で利用するまでまだ少し時間がかかりますが、その未来性と社会への貢献と価値は認められています。自分の研究はまだ始まったばかりですが、これからの努力と切磋琢磨により、いつか大きな結果ができ、社会に役立つと願っております。





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